【9月16日 AFP】メキシコの首都メキシコ市で14日夜、観光地としても有名なガリバルディ広場(Plaza Garibaldi)でメキシコ伝統音楽を演奏する楽団「マリアッチ」を装った5人組の男が銃を乱射し、4人が死亡、9人が負傷した。

 15日に地元警察が発表したところによると、ガリバルディ広場で14日午後10時(日本時間15日正午)前、5人組の男が突然、ライフルや拳銃を発砲し、オートバイ3台で逃走した。現場からは空の薬きょう60個が落ちているのが見つかった。

 メキシコ市警のレイムンド・コリンズ(Raymundo Collins)本部長は「女性1人を含む4人が死亡し、女性1人と外国人男性1人を含む9人が負傷した」と発表し、犯行は特定の人物らを狙ったものとの認識を示した。外国人男性の身元などは明らかにしていない。

 捜査当局によると、殺害された4人のうち、36歳と46歳の男性は過去に強盗罪で有罪判決を受けていた。さらに46歳の男には麻薬密売の犯罪歴もあったという。当局は犯行の動機には言及していない。

 事件当時の広場は16日に独立記念日を控えて大勢の人々でにぎわっており、銃撃があった後も市警本部長が到着するまでお祭り騒ぎが続いていたことが、テレビ映像から明らかになった。

 麻薬絡みの犯罪や暴力でメキシコ各地で著しく治安が悪化する中、首都であるメキシコ市は最近まで比較的安全とされてきたが、銃撃のあったガリバルディ広場の近くには麻薬密売などで地元犯罪組織が暗躍するテピート(Tepito)地区がある。(c)AFP