【9月13日 AFP】イタリアサッカー連盟(FIGC)は13日、不正な会計を行ったとして同国セリエAのキエーボ・ベローナ(Chievo Verona)に、勝ち点3の剥奪と20万ユーロ(約2600万円)の罰金処分を科すと発表した。

 同連盟のスポーツ裁判を担当する部門は、2015年から2018年にかけキエーボが当時下部リーグに在籍していたチェゼーナ(AC Cesena)との有望若手選手の移籍の際、実際に手にした移籍金に約2700万ユーロ(約35億円)を上乗せした額を申請していたと指摘している。

 今回の決定により、キエーボのルカ・カンペデッリ(Luca Campedelli)会長には3か月の職務停止処分が下され、4人の顧問も6週間の活動停止を言い渡された。

 キエーボは両クラブにとって虚偽の利益を生み出すためにチェゼーナとの間で選手の移籍を行い、それぞれのリーグにおける選手登録の条件を満たしたとして告訴された。キエーボは、この不正会計に関与したシーズンはすべてセリエAに在籍していた。

 当初検察側はキエーボに対して勝ち点15の剥奪と36か月にわたるカンペデッリ氏の職務停止を要求していたが、実際の裁定はそれよりも軽いものとなった。

 FIGCは発表の中で、「検察が示した証拠を認め、キエーボに対して今季のリーグ戦における勝ち点3の剥奪と20万ユーロの罰金を科す」と記している。

 キエーボは後に「この結果に驚き、失望している」と発表し、上訴する予定だという。

「われわれは、このクラブがかつてないほど公正さと透明性をもって行動を行ってきた強く信じている。検察による調査は適切に行われなかった」

「従ってわれわれは上訴することになるが、スポーツにおける正義は最終的にはわれわれの論拠を正当だと認めるだろう」

 「空飛ぶロバ」の愛称で知られるキエーボは昨シーズン、20チームで構成されるセリエAを13位でフィニッシュ。今季は3試合を終えわずかに勝ち点1しか挙げられておらず、最下位に沈んでいる。

 キエーボは次節、週末に行われるアウェーでのASローマ(AS Roma)戦に臨む。(c)AFP