【9月12日 AFP】韓国と北朝鮮は、2国間のコミュニケーションをさらに円滑に行うため、北朝鮮の開城(ケソン、Kaesong)に南北連絡事務所を開設する方針だ。韓国政府が12日、発表した。

 韓国当局によると、開所式は14日に行われる予定で、運営は同日から始まる。式には韓国の趙明均(チョ・ミョンギュン、Cho Myoung-Gyon)統一相と、北朝鮮平和統一委員会の李善権(リ・ソングォン、Ri Son Gwon)委員長が出席する。

 今月初めの金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長と韓国特使団の会談を経ての連絡事務所開設の決定は、両国関係の緊張緩和を促す重要な決定だといえる。

 韓国統一省は、連絡事務所は両国関係を前進させるために「24時間体制で協議や意思疎通を支える窓口」となり、北朝鮮と米国の関係改善や軍事的緊張の緩和にも役立つだろうと述べた。

 同事務所の開設は当初、先月に予定されていたが、外交の行き詰まりから延期されていた。しかし今月、金氏が韓国の特使団と会談したことを機に両国間の緊張はほぐれ、米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領も金氏が2回目の米朝首脳会談を要請した書簡を友好的に受け止めた。

 連絡事務所はかつて韓国が投資した工業団地だった北朝鮮の開城に設置される。開城工業団地は、北朝鮮の核開発問題で緊張が高まった2016年に閉鎖された。(c)AFP