【9月6日 AFP】サッカーデンマーク代表は5日、下部リーグに所属する選手やフットサル選手らで構成される異例のチームでスロバキアとの国際親善試合に臨んだ。

 デンマークサッカー協会(DBU)と同国の代表選手たちは契約上の問題で対立しており、この試合ではW杯ロシア大会(2018 World Cup)でチームを決勝トーナメント1回戦に導いたクリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)やカスパー・シュマイケル(Kasper Schmeichel)といった主力がそろって欠場した。

 スロバキアのトルナヴァ(Trnava)で行われた試合でキャプテンマークを巻いたのは3部リーグに所属するクリスティアン・オフェンベルク(Christian Offenberg)で、急造の代表チームは0-3の完敗を喫した。

 デンマークは9日、UEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2018-19)の初戦でウェールズとの試合を控えている。

 仮に選手会と協会の間にある商業上の権利に関する問題が解決されなければ、同代表は今回と同じ選手で次の試合に臨まなければならないかもしれない。

 今月の2試合ではデンマークのオーゲ・ハレイデ(Age Hareide)監督も指揮を執らず、1992年の欧州選手権を制した一員であるヨン・イェンセン(John Jensen)氏が一時的にチームを率いている。

 DBUのディレクターを務めるキム・ハルベリ(Kim Hallberg)氏は、「多額の罰金と数年間にわたる代表活動の停止の可能性を避けるため、われわれはなんとかしてこの2試合を開催しなければならない」と話している。

「DBUとデンマークサッカー界を代表し、イェンセン氏がこの2試合でチームを指揮するという難しい仕事を引き受けてくれたことをうれしく思う」

 デンマークサッカー界では2017年にも女子選手が給与問題で協会と対立し、代表選手たちは女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)予選のスウェーデン戦をボイコット。さらに他の試合が中止になれば、同代表は欧州サッカー連盟(UEFA)から出場停止の処分を受ける可能性があった。(c)AFP