■民主主義的なニーズ

 ライル氏によると、ICIJではパナマ文書の調査に200万ドル(約2億2000万円)を費やした。「その上に、プロジェクトに加わった80か国の記者300人への協力費が数百万ドルかかっている」

 だが、そうした障害に直面しているにもかかわらす、調査報道は「世界の少数のジャーナリストたち」によって再生期を迎えているとライル氏は語る。「一部は、我々のような非営利団体の努力によるところでもある。また、トランプ(米大統領)とフェイクニュースの時代だということもあり、ジャーナリストたちは、価値のある不可欠な仕事をしていることを証明するために、いっそう燃えている」

「旧来のビジネスモデルに比べればいたって小さいが、確実に成長している。人々は、報道に民主主義的なニーズを見出し、出資をするようになっているのだ。ただし、以前の規模を埋め合わせるほどまでには至ってはいない」 (c)AFP/Frédéric POUCHOT、Fiachra GIBBONS