【8月28日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)は27日、男子シングルス1回戦が行われ、元世界ランク1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は6-7 (5-7)、6-3、7-5、6-3でジェームズ・ダックワース(James Duckworth、オーストラリア)を退け、四大大会(グランドスラム)で14か月ぶりの白星を飾った。

 グランドスラムでプレーするのは2017年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)以来となるマレーは、昨年の全米オープンを欠場した後、今年1月に臀部(でんぶ)の手術に踏み切り、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)、全仏オープンテニス(French Open 2018)、そしてウィンブルドンの出場を断念していた。

 2012年の全米オープンでキャリア初のメジャータイトルを獲得したマレーにとって、これが今シーズンに入ってわずか5大会目の出場。そうした状況下でコート上での練習量は控えめにしている一方、問題を抱えている腰のリハビリには1日約7時間もかけるという念の入れようで、「ウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2018)の後、前週のリハビリでは午前中に2時間半、午後のプールで1時間半をかけた。それに加えて、2~3時間かけて治療を行っている」と明かした。

 これまで自身を上回る5回の手術を経験している世界448位のダックワースを下した後、「かなり厳しい試合だった」と話したマレーは、キャリアの寿命を延ばすために奮闘する中で、特にグランドスラムの休養日において、これまでこだわってきた練習量を減らしているという。

「グランドスラムの休養日では、これまで1時間半もボールを打つこともあったけれど、自分の見解ではそれは多すぎる。これからは、そこまでやらないことは確実だ。休みの日はもっと練習を軽めにして、試合に向けて可能な限り体力を温存するようにしていく」

 1回戦を突破したとはいえ、マレーは今大会で優勝争いに加わる可能性については改めて否定している。現在の世界ランキングは382位に沈んでおり、今季復帰して以降はわずか5勝にとどまっていることから、こうした慎重な姿勢を見せているのも理解できる。

 2回戦では第31シードのフェルナンド・ベルダスコ(Fernando Verdasco、スペイン)と対戦することが決まったマレーは、「優勝候補に挙げられるために、これから改善していきたいことは本当に山ほどある。きょうの結果を受けても、それは何も変わらない」と話した。(c)AFP/Dave JAMES