【8月27日 AFP】26日に行われた18F1第13戦ベルギーGP(Belgium Grand Prix 2018)決勝で、多重クラッシュの原因となったルノー(Renault)のニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)に対して、次戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2018)での10グリッド降格の処分が科された。

 決勝のスタート直後、ブレーキをかけるタイミングを誤ったヒュルケンベルグがマクラーレン(McLaren)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)に追突し、浮き上がったアロンソのマシンが、ザウバー(Sauber)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)のマシンの頭部保護システム「Halo」をかすめながら飛んでいくという事故が起こった。

 ヒュルケンベルグはブレーキングの遅れがクラッシュの原因になったことを認め、「問題があったわけじゃない。僕のミスだ。F1マシンの繊細さを痛感している。フロントタイヤをロックしてしまい、フェルナンドの方へ滑った。僕の判断ミスでブレーキをかけるのが遅れ、ぶつかってしまった」と話している。

 また、この事故はクラッシュの連鎖につながり、他に接触のあったレッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)とフェラーリ(Ferrari)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)を含めた5人全員がリタイアを強いられた。

 レーススチュワードは、報告の中で「27号車のドライバー(ヒュルケンベルグ)は状況判断を完全に誤ったと話し、自身のミスを全面的に認めた」と述べ、10グリッド降格の処分を科した。

 また、ヒュルケンベルグのライセンスには3点のペナルティーポイントが科された。報告では、「注意すべきは国際自動車連盟(FIA)が2014年から導入したペナルティーポイントの仕組みで、これは過去の違反を考慮に入れ、12か月以内に合計12ポイントに達したドライバーに対して1レースの出場停止を科せるようにするためのものである。今回と同様の事故が起こった2012年には導入されていなかった」と書かれている。

 アロンソは今回の事故について、その2012年の大クラッシュを思い出したと話している。そのときは、クラッシュを起こしたロマン・グロージャン(Romain Grosjean)に1レース出場停止の処分が科された。

 アロンソは「またブレーキングポイントの大幅ミスだ。前回はロマンが1レース禁止を食らった。今回はどうなるかだね。あれほど大きくブレーキのタイミングを間違えるのは理解しづらい。曲がるのが不可能なスピードでコーナーに進入するなんて」とコメントした。(c)AFP