【8月27日 AFP】第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)は26日、陸上各種目の決勝が行われ、男子100メートルでは山縣亮太(Ryota Yamagata)が10秒00で銅メダルを獲得した。

 レースは中国の蘇炳添(Bingtian Su、スー・ビンティエン)が大会記録の9秒92で金メダルを獲得。前回大会の銀メダルから成績を伸ばした蘇は、ガッツポーズを見せて勝利の雄たけびをあげた。

 アジア記録の9秒91にはほんのわずかの差で届かなかったが、本人は「考えていたのは金メダルを取ることだけ。タイムは気にしていない。レースに向けてスピードが上がらない感じがあったので、決勝まではとにかく通過できればいいと思っていた。大事な場面ではもう一段ギアを上げられた」とコメントしている。

 銀メダルはナイジェリア生まれのトシン・オグノデ(Tosin Ogunode、カタール)が獲得した。トシンは蘇とともに9秒91のアジア記録を保有しているフェミ・オグノデ(Femi Ogunode)の弟になる。

 女子100メートルは、バーレーンのエディディオン・オディオン(Edidiong Odiong)が11秒30で金メダルを獲得した。写真判定にもつれ込む接戦だったが、インドのデュティ・チャンド(Dutee Chand)が11秒32で銀メダル、中国の韋永麗(Yongli Wei、ウェイ・ヨンリ)が銅メダルだった。

 オディオンもナイジェリア生まれの選手で、この日の陸上競技ではアフリカ出身選手6人が金メダルを獲得した。銀メダルのチャンドは、南アフリカの中距離選手キャスター・セメンヤ(Caster Semenya)と同じ高テストステロンが波紋を呼び、前回大会は出場していなかった。

 女子400メートルはナイジェリア出身のサルワ・ナセル(Salwa Naser、バーレーン)が優勝。昨年の世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)で銀メダルを獲得しているナセルは、編み込んだ銀髪をたなびかせてスタートから一度もトップを譲ることなく走り、50秒09の大会新記録をマークした。ジュニア世界女王のヒマ・ダーシ(Hima Das、インド)が10分の7秒差で銀メダルを獲得した。

 男子400メートルはカタールのアブダル・ハルーン(Abdalelah Haroun)が44秒89で金メダルを獲得。アジア陸上(Asian Athletics Championships)王者のモハンマド・ヤヒヤ(Muhammed Anas Yahiya、インド)、バーレーンのアリ・ハミス(Ali Khamis)にかなりの差をつけての優勝だった。(c)AFP/Alastair HIMMER