【8月26日 AFP】第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)は25日、カヌー女子トラディショナルボートレース200メートルが行われ、韓国と北朝鮮の南北合同チームが銅メダルに輝いた。合同チームのメダル獲得は今大会初めて。

 両国の関係が急速に改善される中、今種目ではバスケットボール女子にも出場する北朝鮮選手2人が合同チーム入り。2人はチームが顔合わせをした20日前まで、「ドラゴンボート」と呼ばれる今種目についてほとんど知らなかったというが、合同チームは中国と開催国インドネシアに次ぐ3位に入った。

 競技後に朝鮮の伝統民謡「アリラン(Arirang)」を合唱し、メダル獲得を祝った選手たちは涙を流した。出場した韓国選手の一人は「本当に胸が熱くなった。私たちは分断され、互いが接触することも禁止されている。でも同じ曲を知っているし、話す言葉だって同じ」「あの曲を歌ったことで、自分たちは一つの国なんだと感じた。まだ会うことは許されないけれど」と語った。

 また、合同チームの韓国人監督は「最初の頃は私たち(監督2人)の間に壁があるのではないかと心配していた」と明かしながらも、「でも北朝鮮の監督が、私のやりたいようにやってほしいと声をかけてくれた。ドラゴンボートには詳しくないから、協力すると言ってくれた」と続けた。「その会話が初日の最初の5分間であったから、あっという間に打ち解けることができた」 (c)AFP