【8月22日 AFP】スペイン北東部バルセロナ近郊で20日、刃物を持った男が警察署を襲撃し射殺された事件で、男が事件前に同性愛者であることを告白し、自殺願望があったことが分かった。捜査関係筋が21日、男の元妻の話に基づいた情報として明らかにした。

 警察によると、アルジェリア人のアブドル・ワハブ・タイブ(Abdel Wahab Taib)容疑者(29)は20日朝、バルセロナ近郊コルネヤ(Cornella)の警察署を襲撃した際、アラビア語で神を意味する「アラー」と叫んでいた。

 当局は事件を「テロ攻撃」としているものの、匿名を条件に取材に応じた捜査関係筋は「イスラム過激思想を示すものはないようだ」と話した。

 同筋によると、襲撃犯の元妻のスペイン人女性は警察に対し、男が最近、同性愛者であることを告白していたと供述。2人は当時すでに別れており、「彼は同性愛者であることを告白し、イスラム教とどう折り合いをつければいいか悩んでいた」と話したという。

 同筋は「われわれはこれを、混乱によるもので、自殺を図ったものと考えている。橋から身を投げる人もいるが、彼はこの方法を選んだ」と述べた。(c)AFP