【8月20日 AFP】イスラエルによって最大8年にわたり差し止められてきたパレスチナ自治区宛ての郵便物10トンあまりがこのたびパレスチナ側に引き渡され、現地の郵便局では従業員が仕分け作業に追われている。

 パレスチナ当局が14日に明らかにしたところによると、イスラエルは2010年から今年にかけて隣国ヨルダン経由でパレスチナに送られた世界中からの郵便物を差し止めていたが、一時的にこの措置を解除した。

 同自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のエリコ(Jericho)の郵便局を取材したAFPの記者によると、仕分けされている郵便物の中には普通の手紙から医薬品、障害者用の車いすまで、さまざまな物が見受けられるという。

 パレスチナのアラム・ムーサ(Allam Mousa)通信・情報技術相は声明を発表し、今回の郵便物差し止めと、郵便事業に関する合意の履行が遅れていることについてイスラエルを非難。一方、イスラエル側は郵便物がパレスチナ側に引き渡されたと認め、合意は履行されているとしたものの、詳細については明らかにしなかった。

 エリコの郵便局の従業員によると、すべての郵便物が仕分けられ、受取人の元に届くまでに2週間ほどかかる見込みだという。(c)AFP/Hossam Ezzedine