【8月17日 AFP】イタリア・セリエAを主催するレガ・セリエA(Lega Serie A)は16日、同国ジェノバ(Genoa)で発生した橋の崩落事故で数十人が亡くなったことを受け、今週末に予定されていたサンプドリア(Sampdoria)とジェノア(Genoa CFC)が臨む試合をそれぞれ延期することで合意に至ったと発表した。

 ジェノバを本拠地とする両チームは、18-19シーズン開幕戦となるサンプドリア対フィオレンティーナ(Fiorentina)戦とACミラン(AC Milan)対ジェノア戦の延期を要求していた。

 セリエA側は公式サイトで、「ジェノバで発生した大惨事を理由に、サンプドリアとジェノアは19日の午後8時30分から予定されていた試合の延期を要求し、その対戦チームであるフィオレンティーナとミランからも同意を得た。それらを考慮し、セリエAの会長は両試合の延期を決定した」と発表した。

「延期になったこの2試合の代替日は、現在の規則に従って数日以内に発表される」

 またセリエAは、キエーボ・ベローナ(Chievo Verona)対ユベントス(Juventus)戦で幕を開ける今季の開幕戦のすべてのキックオフ前に1分間の黙とうを行うと発表。出場するすべての選手は、犠牲になった38人に哀悼の意を表すため黒の喪章を腕に巻く。

 サンプドリアのマッシモ・フェレーロ(Massimo Ferrero)会長は、セリエAのすべての試合を延期すべきだと要請していた。

 フェレーロ会長は仏メディアのRMCスポール(RMC Sport)に対し、「みんなでプレーする必要がないと言えるように、私は他クラブの会長に電話をかけた」と述べた。

「ユベントスのゼネラルマネジャー(GM)を務めるベッペ・マロッタ(Beppe Marotta)氏とも話した。彼は試合を行いたくないと言っていたよ。試合日は土曜日だが、葬儀が予定されている日にプレーなんてできない」

「サンプとジェノア、フィオレンティーナ、ミランは試合を行わない。良識と分別がより広がっていくことをわれわれは願っている」

「このようなときに祝うようなことは考えられない。がれきの下にはいまだ遺体が埋まっているというのに、選手たちをピッチに送り出すことなんて考えられない」

 モランディ(Morandi)と呼ばれるこの橋では、およそ35台の車と複数のトラックが45メートル下の線路に落下し、少なくとも39人が死亡し、負傷した15人のうち5人は重体となっている。政府は、18日を服喪の日にすると発表している。(c)AFP