■欧州と中国に対する交渉カード

 アフリカの一部の国にとって、ロシアとの関係強化は欧州や中国に対する交渉カードになると専門家たちは指摘する。

 つまり、「投資と開発の別チャンネル、すなわち別のパートナーを持つことを意味する。そして、国際ステージで大きな力を持つ国の後ろ盾も得られる」と、旧ソ連とロシアでアフリカ諸国の大使を務めた政治専門家、エフゲニー・コレンジャコフ(Yevgeny Korendyasov)氏は指摘する。

 さらにロシアは欧州のようにアフリカの植民地化に関わっていない。これがアフリカの国にとっては魅力的に映ることもある。他方、旧ソ連で大学教育を受けた経験を持つ、アフリカの国の政府高官も多い。

「スーダンやジンバブエなど、欧米諸国が協力に消極的な国々はこれまで、中国を頼らざるを得なかった」と、ボンダレンコ氏は言う。「しかし、今や一つの選択肢としてロシアがその存在感を高めつつある」

 そして、このような新たな状況が、「アフリカ大陸の地政学的立ち位置に変化を与えることは十分にあり得るだろう」との見解を示した。(c)AFP/ Maxime POPOV with AFP bureaus in Africa