【8月11日 AFP】ドイツの動物園で暮らしていたコアラが今週、英スコットランドまで航空機で運ばれ、樹上生活でも体験したことのない高みに達した。このコアラは今後、スコットランドのエディンバラ動物園(Edinburgh Zoo)にお目見えする。

 運ばれたのはドイツ西部のデュイスブルク動物園(Duisburg Zoo)で飼育されていた生後19か月のオスのクイーンズランドコアラで、名前はタナミ(Tanami)。

 タナミは9日、格安航空会社(LCC)ユーロウィングス(Eurowings)の便で独西部デュッセルドルフ(Dusseldorf)からスコットランドまで輸送された。繊細な動物は貨物室で運ぶことができないため、タナミは乗客1人分の座席を用意され、ケージに入って1時間45分の空の旅をした。

 タナミの輸送は、スコットランドで唯一コアラのいるエディンバラ動物園での保護繁殖プログラムに加えるために実施された。今後は先にエディンバラにいた若いオスのコアラ、トゥリ(Toorie)と交代する。トゥリは来週、同じく約1130キロの旅でドイツに向かう予定。

 旅客機に乗ったコアラの姿は、機内でも到着時にもかなりの注目を集めたという。エディンバラ空港(Edinburgh Airport)のゴードン・デュワー(Gordon Dewar)最高責任者は「われわれは世界中からの乗客を歓迎している」と述べる一方、「コアラのように特別で可愛い乗客ばかりではないが」と語っている。(c)AFP