【8月10日 AFP】昨年行われたテニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)で自身のダブルスパートナーに棄権を強要したとして、6か月の出場停止と1万ドル(約111万円)の罰金処分を受けた中国の彭帥(Peng Shuai、ポン・シュアイ)が、不正行為を否定し、競技への復帰を誓った。

 四大大会(グランドスラム)の女子ダブルスで2度の優勝経験を誇る32歳の彭帥は8日、不正防止機関「テニス・インテグリティ・ユニット(TIU)」から処分を科された。TIUによれば、彭帥は登録締め切り後にパートナーを変更するため、相方に「金銭的な見返りをちらつかせて棄権を強要した」という。

 2014年2月にはダブルスの世界ランキングで1位に立った彭帥は、結果的に「提案」を拒絶され、同大会での女子ダブルスには出場しなかった。それでも、TIUは3か月の執行猶予付きの出場停止処分を科し、彭帥は11月8日まで大会に出ることはできない。

 TIUは本件に関わったもう一人の選手名は明かしていないが、ソーシャルメディア上で不正を否定した彭帥は、アリソン・バンアーツバンク(Alison van Uytvanck、ベルギー)の名前を挙げ、同選手に対して高圧的な試みをしたことはなかったと述べている。

 中国版ツイッター(Twitter)の微博(ウェイボー、Weibo)で彭帥は、「20年に及ぶプロとしてのキャリアにおいて、私は一度も試合を放棄するようパートナーに強制したことはない」「あの大会のダブルスを棄権したのは、完全に彼女自身の行動によるものだった。彼女に金銭を支払い、偽りのけがを理由に試合を棄権しようとしたことは一度もない」とつづった。

 また、この件に関わった自身のコーチも3か月の資格停止処分を受けた彭帥は、異議申し立ても検討していると述べ、「異議申し立てをするかについては、これから弁護士と相談して決める」「心配してくれた皆さんには感謝している」と付け加えた。(c)AFP