【8月1日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は7月31日、緊張が高まっているイランとの関係について「近いうちにイラン側が対話に応じる」と述べ、ハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領らイラン指導部との対話開始が目前であるとの考えを示した。ただ、イラン国内では米国との対話に懐疑的な見方が強く、米国との交渉は「屈辱的」なものになるという意見も出ている。

 トランプ氏は米フロリダ州タンパ(Tampa)で行われた集会で、「近いうちにイラン側が対話に応じる気がする」「実現しないかもしれないが、それでも構わない」と語った。一方で2015年に米英仏独ロ中の6か国とイランが締結した核合意については「最悪で不公平」と述べ、改めて非難する姿勢を見せた。

 トランプ氏は7月30日、イラン指導部と前提条件なしで「いつでも」会うと表明したが、イラン側はこれまでのところ反応を示していない。

 米国が今年5月にイラン核合意からの離脱を表明して以降、イランでは米政府との交渉について想像すらできないという声も上がっており、保守系メディアのファルス(Fars)通信はイラン議会のアリ・モタハリ(Ali Motahari)副議長の発言として、「イランに対する(トランプ氏の)軽蔑的な発言もあり、交渉という考えは想像も及ばない。交渉は屈辱的なものになるだろう」と伝えている。(c)AFP/Andrew BEATTY, with Eric Randolph in Tehran