【7月23日 AFP】イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は22日、米国に対し「ライオンの尻尾をもてあそぶようなこと」は止めるよう警告し、イランと衝突すれば「あらゆる戦争を引き起こす可能性」があると述べた。

 ロウハニ師は首都テヘランでイラン人外交官らを前に行った演説の中で「ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、イランに戦争を宣言しておきながら、イラン国民を助けたいなどと言っている」「イラン国民が自らの安全や利益に反するよう挑発することは許されない」と述べた。

 さらにロウハニ師は米国に対し、原油の重要な海上輸送路であるホルムズ海峡(Strait of Hormuz)を閉鎖することも可能だと再度警告。「イランは常にこの海峡の安全を保証してきた。ライオンの尻尾をもてあそぶようなことは止めるべきだ。さもなければ永遠に後悔することになるだろう」「イランとの和平は全ての和平をもたらし、イランとの戦争はあらゆる戦争を引き起こすだろう」と述べた。

 一方、イランと欧米などが結んだイラン核合意からの離脱を表明したトランプ政権は、イランの政権交代を望む姿勢を示唆している。マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は22日、カリフォルニア州シミバレー(Simi Valley)で行った講演で、イラン国外のイラン人社会に対し、イラン国内の抗議活動を「支援」するよう呼び掛けた。当局によると、カリフォルニア州南部には約25万人のイラン系米国人が住んでいる。(c)AFP