【7月12日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)は11日、マケドニアがギリシャとの間で30年近く摩擦の元になってきた国名の変更で合意したことを受け、マケドニアを招請してNATO加盟に向けた協議を始めることで合意した。

 マケドニアは1991年に旧ユーゴスラビアから独立した際に現在の国名を採用したが、同名の地域を国内に持つギリシャが反発。NATO加盟にも反対してきた。しかし両国は先月、マケドニアの国名を「北マケドニア共和国」に変更する歴史的な合意に達した。

 ブリュッセルで開かれたNATO首脳会議の後、イエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は「NATOのドアは今もこれからも開かれたままだ。われわれはマケドニア政府を招請し、加盟に向けた協議を開始することで合意した」と明らかにした。

 ストルテンベルグ氏は、マケドニアで年内に予定される国民投票で新国名が承認されれば、マケドニアはNATOに加盟できると指摘。「国名変更の合意を完結させるために必要なすべての国内手続きが完了次第、マケドニアは30か国目の加盟国としてNATOに加わることになる」と語った。

 発表を受けてマケドニアのゾラン・ザエフ(Zoran Zaev)首相は、わが国にとって「素晴らしい歴史的な日」だとたたえた。

 NATOへの新規加盟には全加盟国の承認が必要。マケドニアが10年前に加盟しようとした時には、国名問題を理由に反対するギリシャによって阻まれていた。(c)AFP