【7月10日 東方新報】SNS大手の新浪微博(Sina Weibo)のユーザー運営マネジャー陳福雲(Chen Fuyun)氏は3日、微博(ウェイボー)にショートムービー配信機能を試験導入したことを明らかにした。

 快手(Kuaishou)、抖音(Douyin)など、ショートムービーアプリの台頭は、ウェイボーや騰訊(テンセント、Tencent)にとって大きな脅威となっている。特に、ユーザー数が頭打ちとなっているウェイボーの危機感は強い。コンテンツの革新は新しい大企業だけでなく、負け組も生み出すからだ。

 陳氏は、「ウェイボーは全方位型SNSであり、ショートムービーの重要性は早くから意識し、準備を進めてきた」と語る。

 実際、ライブストリーミングサービス会社に出資し、2013年に「秒拍(Miaopai)」をリリースしたが、快手、抖音に市場シェアで遅れをとっている。

 ウェイボーは今年3月、抖音を展開するニュースアプリ「今日頭条(Jinri Toutiao)」との提携を終了。ウェイボー上で抖音のコンテンツをシェアできなくなった。その2か月後には、ショートムービーを微信(ウィーチャット、WeChat)内で配信できる機能「愛動小視頻」をリリースした。ウェイボーの王高飛(Wang Gaofei)CEOは、決算発表時に「ショートムービー市場が急成長していることを踏まえ、ウェイボーも関連コンテンツの大幅な見直しを図っている。まずはインフルエンサーのコンテンツ配信に力を入れ、一般ユーザーの参加も促していきたい」と述べた。

 ただ、動画コンテンツユーザーが快手と抖音に夢中になっている中、ウェイボーがどの程度シェアを奪えるかは未知数だ。

 調査会社QuestMobileによると、2017年1月のショートムービーの視聴時間は通常の動画の13.4%だったが、同年12月には54.5%に上昇。18年第1四半期には85.5%に拡大した。今後数か月で、ショートムービーの視聴時間が通常動画を追い抜くと予測している。(c)東方新報/AFPBB News