■「生殖能力に影響」ほのめかし、余分な治療を追加

 事情に詳しい人によると、「コンサルタント」は一般的に、ウィーチャット上で患者に伝える診療費は比較的低め。実際に病院に足を運んでしまうと、医師に手術が必要だと診断され、徐々に診療項目が増えていき、費用もどんどん上がっていくのだという。

 龔さんは今年1月、同病院を受診した際、医師には数百元の簡単な手術で済むと伝えられたという。だが、「手術台に上がって麻酔を打たれた後、主治医が突然、患部に腫瘍を発見して深刻な状況だと言った。すぐに治療しなければ、生殖能力に影響が出ると言われた」。怖くなった龔さんは治療を受けることに同意し、9700元(約16万円)の手術費を支払った。その後もさまざまな治療を勧められ、最終的な支払額は2万元(約33万円)以上に上っていたという。

 楊さんは1年前、ウィーチャットで「女性看護師」と友達になり、自分が早漏ではないかと悩みを相談した。「女性看護師」からの二つの質問に答えると、楊さんは「性機能障害」の疑いがあるため病院での検査を勧められた。当時、まだ19歳だった。

 病院での検査後、2種類の手術が必要で、費用は約5000元(約8万円)だと伝えられた。医師は、「いつかは治療が必要なんだし、手遅れになるかもしれない」。迷ったが、手術を受けた。

 治療を半分まで終えた医師は、「腫瘍が血管を塞いでいるため、生殖機能に影響が出ている。もう一度手術が必要だ」と言うではないか。楊さんは怖くなって、知り合いに4000元(約6万5000円)を借金し、残りの1000元(約1万5000円)は病院に待ってもらった。最終的に治療費は1万元(約16万円)まで膨れ上がった。

「患者がお金を払ってくれないと、コンサルタントにも収入が入らない」と劉さん。「コンサルタント」の基本月収はたったの1800元(約3万円)で、あとは歩合制。自分が呼び寄せた患者が支払った額の20%が、歩合として上乗せされた。中には、ひと月2万元(約33万円)稼ぐ者もいたという。

 登記によると、欧亜医院は2003年に設立した個人独資企業で、14年に責任者が変わっている。インターネットの病院紹介によると、中国の性機能障害と不妊不育研究院付属の病院で、医療や予防、保健、リハビリサービスなどを提供している総合病院だと記されている。

 だが、同病院は過去に2回、医療紛争で訴えられている。13年にはある患者が腰椎椎間板ヘルニアで手術を受けたが、何の効果もなかったどころか病状が悪化し、ほかの病院で「不完全まひ」と診断された。その後もなんども治療を受けたが、一向に治らなかったという。西南政法大学(Southwest University of Political Science & Law)が鑑定を行ったところ、欧亜医院が患者に対して行った治療の過程に医療ミスが存在し、患者が被った損害に直接的な関係があるとされ、66万元(約1100万円)の損害賠償の支払いを命じられている。(c)東方新報/AFPBB News