【7月6日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)に出場しているブラジル代表のチッチ(Adenor Leonardo Bacchi aka Tite)監督は5日、乗り越えるべき恐ろしい強敵リストに挙げているベルギー代表との準々決勝で、「残酷」巡り合わせなPK戦にもつれ込むのは何としても避けたいと強調した。

 W杯記録を更新する通算6度目の優勝を目指しているブラジルは、サマラ(Samara)で行われた決勝トーナメント1回戦でメキシコを2-0で下した。延長戦にもPK戦にも突入せずに8強入りを果たしたのは、ブラジルを含めて5チームとなっている。

 しかしながら、6日にカザニ(Kazan)で行われる準々決勝で、チッチ監督はベルギーがチームの前に大きく立ちはだかると予想しており、ブラジルが冷静な試合運びをして90分間でベスト4入りを決められると強く主張した。

 チッチ監督は記者会見に詰め掛けた報道陣に対して、「サッカーの試合は、残酷なPK戦で決着をつけるべきではない。私はあれが妥当な結果であるとは思えない。別の方法を模索するべきだ」と主張。その一方で、メキシコ戦でチームのパフォーマンスが向上したことで少し気が楽になったことを認めた上で、精神的な強さの重要性を強調した。

「W杯で最も要求されるのは不屈の精神だ。受ける重圧は計り知れない。それは全員が感じているが、私は選手たちに『気にしたり、目を奪われたりするな』と話している。それから、勝っても有頂天にならず、負けることを恐れるなという共通の認識が必要だ。冷静さを保ちながら、もう一度力強いパフォーマンスを生み出すことが大切だ」

 ブラジルは次の大一番で、グループステージのセルビア戦で腰を痛めて途中退場を余儀なくされたDFマルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)が復帰する予定となっており、チッチ監督は「前の2試合はフィリペ・ルイス・カスミルスキ(Filipe Luis Kasmirski)を投入し、とてもよくやってくれたが、マルセロが復帰する」と明言。さらに、パウリーニョ(Jose Paulo Bezerra Maciel Junior 'Paulinho’)を先発させるとする一方で、ロベルト・フィルミーノ(Roberto Firmino)は控えに回すことを示唆した。(c)AFP/Justin DAVIS