熱狂中のサッカーW杯、中国の学生がはまるギャンブルのわな
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■スポーツくじと賭博は明確な区別を
広東正大方略法律事務所の鄭懿弁護士は、「スポーツくじは非営利を目的とし、少ない金額で勝敗を予想する一つの娯楽モデルだが、違法に利益を得ることを目的としている賭博行為は、一定の金額や方式、人数などの条件を満たせば『賭博罪』になる」と話す。
サッカーファンのネット上の賭けが「賭博行為」だと認定されれば、現行法に基づいて、行為者は相応の行政、刑事責任を受けなくてはならない。
「治安管理処罰法」第70条では、違反者は状況に応じて5日以内の拘留か500元(約8300円)以下の罰金、場合によっては10日以上15日以下の拘留か500~3000元(約8300~4万9000円)の罰金が科せられる。さらに、一定以上の金額・規模になると、営利を目的にした賭博罪として3年以下の懲役や罰金など刑法によって処罰される。
大学生が賭博のわなに陥るのを防ぐため、行政機関も全力を挙げて賭博禁止教育を実施している。重慶市(Chongqing)の警察は重慶大学(Chongqing University)に賭博禁止安全課を設け、インターネットを通じて学生にさまざまな賭博の手口などを公開している。広州のサイバー警察も同様に、注意を呼びかけている。
「『スポーツ賭博』は、思いがけない幸運が舞い込むような心理状態や一獲千金的な幻想に陥らせる。自分を制御できず、賭博に対する認識が未熟な学生は、戻ることのできない『危険な道』へ容易に向かってしまう。学業や健康にも非常に大きな影響を及ぼす」。広東省のある大学教員は言う。
鄭弁護士は、「スマホアプリから小額でくじを購入する個人レベルの場合は別として、もし、グループチャットなどで参加者を募って賭け金を調達し、金額や参加者の規模が大きければ、賭場開帳などを含め、完全にネット上の賭博として認定される」と指摘し、こうしたグループチャットへの勧誘や加入には特に気をつけなければいけないと強調している。(c)東方新報/AFPBB News
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