第2次大戦中に「隠された」古代遺物、博物館の中庭で発見 エジプト
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【7月5日 AFP】エジプト北部アレクサンドリア(Alexandria)にある博物館で、数百点に上る古代の陶器が発見された。これらの陶器は、第2次世界大戦(World War II)中に作られたとみられる隠し場所に埋蔵されていたという。同国考古省が4日、発表した。
発見されたのは、古代ギリシャ、ローマ、コプト、イスラムの時代にさかのぼるつぼなどの容器。アレクサンドリアのグレコ・ローマン博物館(Greco-Roman Museum)内にある中庭で、改修工事中に見つかった。
考古省で古代エジプト遺跡を統括するアイマン・アシュマウィ(Ayman Ashmawy)氏は、「つぼ類は(英国人)考古学者のアラン・ロウ(Alan Rowe)氏と博物館の庭園の職員らが第2次世界大戦中に隠した可能性が最も高い」と発表した。
遺物を隠した目的は「略奪から守るためか、戦争中に繰り返し行われた爆撃で破壊されるのを防ぐため」で、「遺物の埋蔵作業は文書や博物館の所蔵品リストなどに記録を残すことなく速やかに実行された」という。
また、考古省のナディア・カドル(Nadia Khadre)氏によると、「隠し場所には、さまざまな大きさや形の陶器類が多数集められている」という。発見された遺物の中には、ギリシャ時代に火葬の灰を入れるために使われた骨つぼの他、ギリシャ、ローマ、ビザンツ時代の彩色つぼ、大皿、食器類なども含まれている。(c)AFP