・6月28日(木)

 豪雨がやまず、洞窟内の水の流れが速いため、水中の捜索は一時中断された。

 増え続ける水をくみ出すため、排水ポンプが投入された。水があまりに濁っていたため、冷たいコーヒーの中を泳いでいるようだった。

 米専門家は、本部付近で捜索作業を進めた。一方、英ダイバーなどの人々は洞窟の別の入り口を見つけるため、山の中を捜し歩いた。

 新たな入り口を見つけるため、ドローンも投入された。

・6月29日(金)

 救助隊が穴らしきものを見つけ、かすかな希望の光が見えた。だが、これが洞窟のメインの通路までつながっているかどうかは分からなかった。

 プラユット首相が現地を訪問し、少年らの親族たちと共に祈り、冗談を交わし、料理を作り、希望を捨てないようにと励ました。

・6月30日(土)

 つかの間天候が回復し、ダイバーたちは洞窟のさらに奥まで行くことができた。だが、少年らがいると思われる場所からはまだ数キロ離れていた。

 複数の捜索隊が地上から入り口となる穴を見つけるため捜索を行った。また、救助隊は少年らが見つかった場合に備え、安全に避難させる訓練を行った。

・7月1日(日)

 一時的な天候回復を利用し、ダイバーたちは洞窟をさらに進むことができた。

 救助隊は洞窟内に拠点を設置し、酸素ボンベなどの物資を滑車で搬入した。これにより、ダイバーは洞窟内に長時間とどまることができるようになった。

 太陽が出ると、チェンライのナロンサック・オーソッタナゴーン(Narongsak Osottanakorne)知事が、作業状況は改善していると述べた。

・7月2日(月)

 ついに、奇跡が起こる。少年12人とコーチの無事が確認された。パタヤ・ビーチは冠水する恐れがあったため、さらに約400メートル先の場所に避難していた。

 このニュースに現場の人々から歓声が上がり、国民は安堵のため息をついた。

 だが、今後は、少年らを安全に外に出すという困難な作業に焦点が移ることになる。

 9日間に及ぶ過酷な状況で、ほとんど食べ物を口にしていないことから、食料や医薬品を手渡すことが最優先される。

 現場から出るには、数日あるいは数週間かかる可能性もある。救助隊はダイビングの訓練などを含め様々な救出方法を検討している。(c)AFP