【7月3日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が2日、新たに大型契約を結んだファーストリテイリング(Fast Retailing)傘下のユニクロ(Uniqlo)のウエアを身にまとい、自身20年連続の出場となるウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)開幕を迎えた。

 ウィンブルドンで8度の優勝経験を誇る36歳のフェデラーは、これまで米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)と20年にわたり契約を結んでいたが、今回の動きで実質的にたもとを分かつ結果となった。

 フェデラーはナイキとのパートナーシップで1年1000万ドル(約11億円)の収入を得ていたとされるが、ユニクロとの新たな契約は10年総額3億ドル(約330億円)に上ると報じられており、米経済誌「フォーブス(Forbes)」が発表しているプロスポーツ選手の生涯収入ランキングで圧倒的なトップに躍り出ることになる。

 ドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)に6-1、6-3、6-4で勝利したこの日の1回戦の試合では、興味深いことにナイキのシューズを履いてセンターコートに上がったフェデラーは、「きょうはユニクロのウエアを着ることにわくわくしていた。長い時間がかかったと言わざるを得ない」と語った。

 現時点で自身を象徴する「RF」のロゴはナイキが保持しているが、四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇るフェデラーは、その権利も自身のものになる日がくると考えており、「RFのロゴはナイキが持っているが、ある時点で私の元に来ることになるだろう。その時が早く来ること、そして私に譲られる過程でナイキが親切で、進んで手助けしてくれることを願っている」と話した。

「私自身、そしてファンにとっても非常に大切なものなんだ。本当にね。自分のイニシャルであり、私のものだ。永遠に彼らのものであることはないというのは、良い点だ」

 また、フェデラーはナイキと完全に縁を切ったわけではないと主張しているが、「今はシューズの契約がない。近い将来、自分が何のシューズを履いているのか楽しみにしている」と付け加えている。

「現時点ではナイキを履くことにしている。彼らも私とシューズ契約を結ぶことに関心を示している。関係が断ち切られたわけではない。ナイキとは深いところでつながっている。ここ20年にわたり(ナイキと)素晴らしい関係を持ってきたが、あらゆる方向に可能性は開かれている」 (c)AFP/Dave JAMES