【7月2日 AFP】1日投開票のメキシコ総選挙で、首都メキシコ市の新市長に、地元政治家で科学者のクラウディア・シェインバウム(Claudia Sheinbaum)氏(56)が女性として初めて選出されたことが出口調査で明らかになった。

 地元調査会社ミトフスキー(Mitofsky)の試算によると、シェインバウム氏は得票率47.5~55.5%で勝利するもよう。

 メキシコ市政を率いた女性政治家としては、1999~2000年に臨時市長を務めたロザリオ・ロブルズ氏がいるが、選挙で女性が市長に選出されたのはシェインバウム氏が初めて。

 物理学の博士号を持つシェインバウム氏の当選の背景には、反既成政党を訴えて支持を拡大してきた左派の大統領候補、アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)元メキシコ市市長の高い人気がある。出口調査によれば、対米強硬派のロペスオブラドール氏は大統領選での勝利をほぼ確実にしている。

 シェインバウム氏は左派の既成政党・革命民主党(PRD)を早い段階で離党し、ロペスオブラドール氏が2014年に立ち上げた「国家再生運動(Morena)」に参加した政治家の一人。2015年にメキシコ市トラルパン(Tlalpan)区の区長に選出され、これを足掛かりに人口900万人超の北中米最大都市の市長就任を目指して選挙戦を展開してきた。(c)AFP