【6月26日 東方新報】中国の子供用家具製品の品質について国の監督機関による抜き打ち検査が行われ、検査結果が発表された。50社50製品に対して検査を行った結果、不合格率は30%だった。

 対象となった産地は、江蘇(Jiangsu)、広東(Guangdong)など4省と上海市(Shanghai)。子供用家具は成人用と違い、角や先端部分、穴や隙間のほか、安定性やホルムアルデヒド放出量、警告表示の5項目について厳しい条件が定められている。

 過去2年の検査結果を見てみると、不合格率は15年が23.2%、16年は8.3%だったことから、17年の結果が著しく高かったことがわかる。

 中国の家具市場はまだ「若い」と言えるが、二人っ子政策などの影響で、16年からは子供用家具は家具業界でも成長が最も速い分野となっている。

 現在、中国全土で子供用家具を専門に生産している企業は約1000社あり、年間生産額は数百億元に上り、購入者のほとんどが国内市場だ。しかし今回の検査結果からわかるように、消費者が購入する子供用家具の10点に3点は不合格品なのだ。

 深セン市計量品質検測研究院技師の郭洪智氏は、「品質が下がった原因は、主に業界へ参入する上で敷居が低いことだ。設備、人員についての条件も厳しくない。また、費用削減のために手抜きや材料の品質を下げるなどといった要因も考えられる。さらに、一部製造業者の教育が十分でないために、基準に対して十分な理解ができずに不合格品が作られてしまう可能性も考えられる」と分析している。

 また郭氏は、「子供用家具を購入する際には、実物を見て自分の目でチェックした方が良い。できるだけ有名なブランドの家具を購入する方が、安全面では比較的安心できる。材料は、ホルムアルデヒドが多く含まれやすい人工板よりも、本物の木から加工されたものを選ぶようにする方が良い」と話した。(c)東方新報/AFPBB News