【6月16日 AFP】フランス皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)の所有物とされ、ワーテルローの戦い(Battle of Waterloo)で敗れた際に戦利品として敵の手に渡ったとみられる二角帽子が18日、フランス東部リヨン(Lyon)で競売に掛けられる。

 死後200年近くがたった今もナポレオン人気は健在で、その所持品に対する人気も衰え知らずだ。

 ナポレオンは二角帽子を縦向きではなく横向きにかぶることにこだわったため、戦場でどこにいるか容易に見つけることができた。ナポレオンは最高権力者の地位にあった15年間に、ビーバーの毛皮を使った黒いフェルト製の二角帽子を約120個所有し、その大半はフランスの帽子職人プパール(Poupard)に作らせたとされるが、現存が確認されているものはごくわずかしかない。

 オークション会社エティエンヌ・ド・ベック(Etienne De Baecque)の競売に出品される帽子は、完全な来歴は確認されていないものの、オランダの将校が1815年にワーテルローの戦いで戦利品として持ち帰って以降の所有者の記録も確認されており、ナポレオンのものとされてきた。

 4年前に競売に掛けられたナポレオンの別の二角帽子は190万ユーロ(当時の為替レートで約2億7000万円)で韓国の収集家によって落札されたが、今回出品されるものは保存状態が悪いため、落札予想価格は3万~4万ユーロ(約385万~514万円)とされている。(c)AFP