【6月15日 AFP】ドイツの検察当局は14日、猛毒のリシンを使った生物兵器の製造を計画した容疑でチュニジア人の男(29)を逮捕したと発表した。ただ「具体的な攻撃計画」を示唆するものはないと強調した。

 警察当局は12日夜、ケルン(Cologne)にあるシエフ・アラー・H(Sief Allah H)容疑者の自宅を捜査したところ、有毒物質が見つかったため同容疑者を逮捕。有毒物質は後にリシンであることが判明した。

 しかし検察当局は、容疑者がドイツでリシンを使った攻撃を計画していたかは不明であるとし、「容疑者がテロ組織に所属しているかや、特定の時期または場所での具体的な攻撃計画を示すものはない」と述べた。

 独週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)は、容疑者がイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が拡散したリシンを含む爆弾の製造方法に従ったと報じた。

 リシンをめぐっては先月、フランスの警察当局がリシンを使った襲撃を企てていたとしてエジプト出身の男を逮捕し、事件を未然に防いだと発表している。(c)AFP