【6月7日 AFP】ワールドラグビー(World Rugby)は6日、ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)欧州予選で勝ち点をはく奪されたルーマニアとスペインの異議申し立てを退けた。これによりロシアの大会出場が決定している。

 先月15日にワールドラグビーは、W杯欧州予選首位のルーマニア、2位のスペイン、そして4位のベルギーが無資格の選手を出場させたとして3か国の勝ち点をはく奪し、同3位のロシアにW杯の出場権が与えられることになった。その後ワールドラグビーはルーマニアとスペインの異議を審問するため第三者委員会を設置し、この日決定が下された。

 W杯の欧州予選では、スペイン対ベルギー戦をきっかけに議論が紛糾。スペインが10-18で敗れた一戦では、怒った同国の選手が試合後に主審に詰め寄り、主審が警護されながらフィールドを後にする事態に発展していた。その後スペインラグビー連盟(FER)は、主審の判定に複数の誤りがあったとして、再試合を要求していた。

 ワールドラグビーは第三者委員会を設置したが、委員会はスペインの言い分を検討する代わりに、スペイン、ベルギー、ルーマニアが予選で無資格の選手を出場させていたことを明らかにし、違反のあった1試合につき勝ち点5ポイント、合計でスペインから勝ち点40、ルーマニアとベルギーから同30をはく奪した結果、8試合のうち半分しか勝っていないロシアが予選を通過し、6敗したドイツが2位でプレーオフへ進むことになった。

 この結果、W杯開催国の日本はその初戦でロシアとの対戦が決まった。(c)AFP