【6月6日 AFP】NBAファイナル(7回戦制)を戦っているクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のレブロン・ジェームズ(LeBron James)やゴールデンステイト・ウォリーズ(Golden State Warriors)のステフェン・カリー(Stephen Curry)、ケビン・デュラント(Kevin Durant)らスター選手が5日、どちらが王座を獲得してもドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領への表敬訪問は行わないことを明らかにした。

 前日4日には、米ナショナルフットボール(NFL)のシーズン王者フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia Eagles)から、恒例のホワイトハウス(White House)訪問を行う選手が10人に満たないという報道が出ている中で、トランプ大統領が招待そのものを取り消していた。そしてこの日、NBAの主役たちもそろって大統領を批判した。

 ジェームズは「いつものあの男だ。驚きはない。いつも通りさ。このシリーズにどちらが勝とうが、誰も招待は受けたがらないだろう。キャブスも、ウォリアーズも行かない」と話すと、カリーも「レブロンに賛成だ。チームの利益を第一に考えて行動しなくてはならない。残念だが、僕らはやるべきことをやらないといけない。イーグルスはまさにそうした」と発言。デュラントも「どちらがシリーズに勝とうが、行くことは絶対にない」と述べた。

 トランプ大統領は2017年9月にも、カリーが行かないと発言したことを受け、昨季王者ウォリアーズの招待を取り下げている。そのときチームは、ホワイトハウス訪問に充てるはずの時間をワシントンで子どもたちと過ごすことに使ったが、今季も2勝0敗と先行しているウォリアーズがこのまま優勝すれば、同じやり方を踏襲する可能性は高い。

 カリーは「そういう状況になればうれしいね。去年はああいう形で対応したけど、そこは変えないと思う」と話している。

 ウォリアーズのドレイモンド・グリーン(Draymond Green)は「もし誰も歓迎されないんだとしたら、ここでやめるべき伝統なのかもしれない」と話し、米メジャースポーツの王者によるホワイトハウス表敬訪問という数十年来の伝統が、イーグルスの件をきっかけに終わるかもしれないという考えを示した。

 これまでトランプ大統領をたびたび批判しているウォリアーズのスティーブ・カー(Steve Kerr)ヘッドコーチ(HC)は、新しい国家指導者の下で、チームが再びホワイトハウスに招かれることを楽しみにしていると話した。

「驚くことではない。大統領の意図は以前から非常に明確だ。彼はわれわれ国民を二分することで、政治的な利益を得ようとしている。われわれは皆、ただお祝いをし、大きなことを成し遂げたアメリカ国民を祝福できる日が戻ってくるのを楽しみにしているよ。とにかく元通りになってくれればいい。3年後にね」 (c)AFP/Jim SLATER