【6月6日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2018)は5日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第7シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は6-4、6-2、6-1のストレートで第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に快勝し、3年連続となる全仏4強入りを果たした。

 全仏10回の優勝を誇る第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に今季クレーで唯一土をつけているティエムは、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)から金星を挙げたマルコ・チェッキナート(Marco Cecchinato、イタリア)と決勝進出をかけて対戦する。

 ティエムは「ズベレフは今季誰よりも調子が良さそうだったから、きょうは彼としては難しかったと思う。これからも四大大会(グランドスラム)でたくさん対戦したい。ただし、お互い100パーセントの状態でね。3年連続の準決勝は素晴らしいことだけど、もう一つ上へ行くべき時が来ているし、そのために全力を尽くしたい」とコメントした。

 敗れたズベレフは単純にガス欠で、自身初のグランドスラム8強入りを果たしたものの、3試合連続で5セットマッチをこなした代償は大きかった。長丁場の試合を続けてきたせいで体にはダメージが蓄積し、第2セットには左脚にテーピングを巻く場面もあった。凡ミス42回に対してウイナーがわずか19本と、数字上でも苦しかった。

 ズベレフは左脚の状態について、MRI検査を受けてけがの程度を調べると話した。さらに第2セットで1-5とされたときには棄権する寸前だったことも明かした。

「本気でそう考えたけど、初めてのグランドスラムの準々決勝を棄権で終えたくはなかった。勝ち目がないのは分かっていた。どうしようもないとね。動くのもやっとで、サーブは打てなかった。まったく何もできない状態だったんだ。それでも最後まで戦いたかったし、それにドミニクは良かった。彼は準決勝進出にふさわしい」 (c)AFP/Dave JAMES