【6月4日 AFP】ドイツの首都ベルリンの大聖堂内で3日、男が刃物を振り回す事件が発生した。男は警察に撃たれて負傷した。ただ、容疑者が「テロ」に絡む動機を持っていたことを示す要素はないという。

 現場となった大聖堂はベルリン中心部にあり、同市で最も人気の観光名所の一つ。警察が入り口前に非常線を張って封鎖した。事件対応の際、警察官1人が負傷。警察が撃った銃弾に当たったとみられている。容疑者とこの警察官は病院で治療を受けている。

 事件発生当時、約100人が大聖堂を訪れていたが、警察官2人が駆け付ける前に職員が避難させていた。

 警察報道官が後に発表したところによると、男は53歳のオーストリア人で、刃物を振り回しながら「攻撃的な言葉」を口走っていた。警察が現場に到着した際、男は祭壇に居たという。報道官は「これまでに把握している限り、容疑者にテロあるいはイスラム過激主義に絡む動機があったという情報は入っていない」と述べた。

 ドイツでは、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の犯行とされる襲撃事件が相次いでおり、厳戒態勢が敷かれている。(c)AFP/Jan DOERNER and Deborah COLE