【6月1日 AFP】スイスの連邦裁判所は31日、ドーピング違反で出場停止処分を科された、サッカーペルー代表のパオロ・ゲレーロ(Paolo Guerrero)の2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)出場を認める裁定を下した。

 ペルーのマルティン・ビスカラ(Martin Vizcarra)大統領は「これはペルーにとっての勝利だ。われわれは努力を結束させた」と語り、その後ゲレーロに対し祝福の言葉を電話でかけた。

 ゲレーロはフェイスブック(Facebook)のページに「裁判所による決定は、今回の件について少なくとも部分的には正当に扱った。スイス連保裁判所に感謝する」とつづり、自身に大きな愛情を注いでくれた神、家族、ファンに対して感謝の意を表した。

 ゲレーロはW杯に向けたペルー代表メンバーに合流する予定であり、「チームメートとともに、母国に大きな喜びをもたらすための努力を約束する。制限もなければ、達成不可能な夢もない。なぜなら、ペルー国民が団結すれば全てのことが可能になるからだ」と話している。

 スイス連邦裁判所はゲレーロに対して14か月の出場停止を言い渡したスポーツ仲裁裁判所(CAS)による裁定を覆し、ゲレーロのプレーが可能になったことを明らかにした。

 同裁判所はCASによる出場停止処分を事実上「保留」とし、「これでゲレーロは次のW杯に参加することができる」と声明を出している。

 これによりゲレーロは、1982年のスペイン大会以来となるW杯に出場する母国の一員としてプレーすることができる。同代表は本大会でフランス、デンマーク、オーストラリアとともにグループCに入っている。

 今回の決定はゲレーロの出場を可能にするため積極的に働きかけたペルーサッカー連盟(FPF)からも温かく受け入れられており、「連盟だけでなく、ペルー全体にとっても大きな喜びだ」と発表している。(c)AFP