【5月28日 AFP】世界有数のワイン産地、フランス西部のボルドー(Bordeaux)周辺は26日、小石大のひょうを伴う「前例のない」規模の嵐に見舞われ、広範囲に被害が及んだ。同域のワイン生産者らは翌27日、ブドウ畑への影響の確認作業に追われた。

 嵐は26日正午前後にかけて、同国で最も有名な赤ワインの多くが生産されるジロンド(Gironde)に加え、その北方のシャラント(Charente)やシャラントマリティーム(Charente-Maritime)を直撃した。

 コートドブール(Cotes de Bourg)のワイン生産者組合のディディエ・ゴンティエ(Didier Gontier)代表は27日、公共ラジオ局フランス・アンフォ(Franceinfo)に対し、「衝撃だ。ひょうを伴う嵐は前例のない破壊力で、10分間続いた」と話した。

 ゴンティエ氏の話では、約20平方キロメートルが被害を受け、昨年の遅霜の被害を受けた農家を中心に倒産の恐れもあるという。

 ボルドーワイン組合のCIVBによれば、ワイン生産地のコートドブール、オーメドック(Haut-Medoc)、コートドブライ(Cotes de Blaye )で被害が著しかった。またコニャック生産に用いられるブドウを栽培しているジョンザック(Jonzac)周辺も損害を受けた。

 被害規模の詳細は、今週前半にも明らかになる見通し。(c)AFP