【2月1日 AFP】フランス最大のワイン産地、ボルドー(Bordeaux)の2017年のワイン生産量は、深刻な霜害の影響で前年比40%の減産となった。一方、品質は上々だという。

 ボルドーワイン委員会(Bordeaux Wine Council)は1月31日、「2017年の総収量は3億5000万リットルで、2016年比40%減だった」と発表した。最も被害が深刻だったのはサンテミリオン(Saint Emilion)のブドウ畑だという。

 ボルドーでは収量が80~90%落ちたシャトー(ワイン醸造所)があった一方、全く被害を受けなかったシャトーもあったという。最終的な収量は2月に発表されるが、2017年は1945年以来最低となる見通しだ。

 2017年は3月の気温が例年より暖かく、早々とブドウの新芽が出たが、4月末になって2度も遅霜が降り、まだ弱々しかった新芽に壊滅的な打撃を与えた。ボルドーのブドウ農家では、畑にドラム缶を設置して火をたくなどの対策を取ったところもあった。

 主に白ワイン用ブドウを生産している北東部アルザス(Alsace)も霜害の影響を受けた。一方、南仏は異例の猛暑に続いて干ばつに見舞われた。

 しかし、不幸中の幸いでワインの出来は昨年より良く、1本をじっくり楽しめるという。(c)AFP