【5月19日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2018)に出場しているマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は、長年の宿敵で9か月前の出産から本格的なツアー復帰を目指しているセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)に対し、四大大会(グランドスラム)の出場権が与えられるべきだという好意的な姿勢を示している。

 この日の女子シングルス準々決勝で、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)の現女王であるエレナ・オスタペンコ(Jelena Ostapenko、ラトビア)を6-7(6-8)、6-4、7-5で撃破し4強入りを果たしたシャラポワは、これまで公の場で対抗心をむき出しにしてきた36歳のセレーナに対する態度を著しく軟化させた。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)の主催者は現在、元世界ランク1位で通算7度の大会制覇を誇るセレーナにワイルドカード(主催者推薦)を認めるかどうか検討している。しかし、同選手は昨年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)以降、4大会の出場にとどまっており、世界ランキングも454位まで後退している。

 グランドスラム通算5勝のシャラポワは、「厳しい判断ですが、それが変わることを望んでいます。そうなれば良いことだと思います」とすると、出産を経てコートに復帰することはセレーナにとって、「とてつもなく高い壁」だったはずだという認識を示した。

「女性にとって、子どもを産んでツアーに復帰すること(は素晴らしいこと)で、毎日これまでとは違う次元の旅、経験、感情、体調に直面することになります。テニスは自分本位なスポーツですが、自分の人生に子どもが加わることによって、そうした面が少し緩和されるでしょう。なぜなら、それは何よりも大切な存在だからです」

 これまで両者の直接対決ではセレーナが通算19勝2敗と圧倒しており、シャラポワの2勝はいずれも2004年に記録したものとなっている。(c)AFP