【5月12日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2018)は11日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は5-7、3-6で第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に敗れた。

 今季のモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2018)とバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2018)で、それぞれ通算11度目のタイトルを獲得し、今大会でも連覇を目指していたナダルは、クレーコートでは約1年ぶりに黒星を喫した上に、同サーフェスの連続獲得セット数も50で途切れた。

 今回のまさかの敗戦により、14日に発表される最新の世界ランキングでロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に王座を明け渡すことになったナダルは、「ドミニクのような選手はポテンシャルが大きい。絶好調の彼を止めるのは至難の技だ」とすると、「相手が好調で、自分はプレーがあまり良くなかった。二人の差は大きいとかそういうことはない。違いはほんの少しだ」とコメントした。

 マドリードOPでは通算5回の優勝を誇り、今月末の全仏オープンテニス(French Open 2018)では通算11回目のタイトル獲得を目指しているナダルは、ここまでクレーコートでは21連勝を記録。前日行われたディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)との3回戦では、ジョン・マッケンロー(John McEnroe)氏が1984年に同サーフェスでマークした49セット連取の記録を更新していた。

 一方、2017年大会ではナダルに次ぐ準優勝を飾ったティエムは、357日前に行われたイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)でも同カードで勝利を収めており、クレーコートでナダルに勝った最後の選手となっていた。さらに、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とガストン・ガウディオ(Gaston Gaudio、アルゼンチン)に次いで、クレーコートでナダルに3勝目を記録した史上3人目の選手となった。

 13日に行われる決勝の切符を懸け、ケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)との準決勝に臨むことになったティエムは、「クレーコートでナダルを倒し、本当に良い試合ができている。だけど、彼に勝てるという姿勢で戦ったことが、きょうの試合では本当に重要だったと思う。2週間前のモンテカルロ(Monte-Carlo)では、ナダルにストレートで惨敗してしまった。前向きに、勝つんだという姿勢で戦ったことが本当に大きい。彼との試合では毎回そうでなくては」と語った。

 世界ランク8位のアンダーソンは、予選勝者のドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)を7-6(7-3)、3-6、6-3で退け、マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)で初の4強入りを果たした。(c)AFP