【4月30日 AFP】男子テニス、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2018)は29日、シングルス決勝が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-2、6-1でステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を下し、11回目の優勝。こちらも11回目の大会制覇がかかる全仏オープンテニス(French Open 2018)の圧倒的な優勝候補であることを改めて印象付けた。

 前週のモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2018)も1セットも落とさずに優勝している31歳は、これがクレー大会55勝目で、クレーでの連続獲得セットは46セット、クレーの戦績は401勝35敗に伸びた。

 ナダルは「一つの大会で11勝するのがどういうことかを説明するのはとても難しい。モンテカルロで11回、そしてバルセロナで11回勝てるとは想像もしていなかった。今はただ毎週を楽しんでいるし、とても楽しい大会でプレーできている事実は、自分にとってすごく大きい」と話した。

 優勝後には紙吹雪が舞い、自身の名を冠したバルセロナのセンターコートでナダルが獲得してきた全タイトルを振り返る映像も流された。

 ナダルは「あの映像はとてもグッとくるものがあった。こんなキャリアを送れるなんて夢にも思わなかった。去年は10勝の映像を作ってもらい、今年はまた新たに11回目用の映像を作ってもらった。年を取っている実感があるよ。大会をこれだけ特別なものにしてくれたみなさん、難しい時期をともに過ごしてきた家族に感謝したい」と話した。

 ツアー通算77勝目を挙げたナダルは、ジョン・マッケンロー(John McEnroe、米国)氏に並び、109勝のジミー・コナーズ(Jimmy Connors、米国)氏、97勝のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、94勝のイワン・レンドル(Ivan Lendl、チェコ)氏に次ぐ通算4位タイとなった。

 一方、敗れた19歳のチチパスも、ギリシャの選手としては1973年のニコラス・カロゲロプーロス(Nicholas Kalogeropoulos)氏以来となるATP大会の決勝進出を果たし、19歳の大会ファイナリストも2005年のナダル以降では最年少だった。

 今週更新される世界ランキングで63位から50位以内に浮上することが決まり、10代の選手としてはカナダのデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov)に次ぐ2番手となるチチパスについて、ナダルも「ステファノス、君は見事な1週間を過ごした。素晴らしい未来が待っているし、大きな成功を収めることを祈っている」と話している。

 一方のチチパスは「ラファのクレーの試合はテレビで数限りなく見ているから、この試合に向けた準備は10年してきたよ」と冗談めかして話した。(c)AFP