【4月28日 AFP】男子テニス、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2018)は27日、シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-0、7-5で予選勝者のマーティン・クリザン(Martin Klizan、スロバキア)を下し、ベスト4進出。クレーコートでの連続獲得セット数を42に伸ばすとともに、同サーフェスでの通算勝利数400に王手を懸けた。

 バルセロナ・オープンで通算10度の優勝経験を誇る世界ランキング1位のナダルだが、この日は2回戦でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を破った同140位のクリザンに苦しめられた。第2セットは一時3-5とリードを許し、3本のセットポイントも握られたが、そこから巻き返して逆転勝ち。準決勝では第4シードのダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)と対戦する。

 ナダルは試合後「(第1セット終了後に)バスルームへ行ったが、多分そこから少し調子が狂った」とした上で、「第1セットは素晴らしかったが、第2セット序盤では非常にまずいゲームがあった。タフな試合だったが、ストレートで勝てたのはラッキーな部分もあると感じる」と語った。

 仮に28日の試合で勝利すれば、現在31歳のナダルはクレーで通算400勝を達成した史上4人目の選手となるが、歴代1位の記録を持つギレルモ・ビラス(Guillermo Vilas)氏の同659勝までは長い道のりが残されている。

 同胞のマニュエル・オランテス(Manuel Orantes)氏が同502勝、トーマス・ムスター(Thomas Muster)氏が同422勝で2位と3位に続いているが、四大大会(グランドスラム)通算16勝を誇るナダルは、ここ10年以上にわたり絶対的な強さを誇ってきたクレーの試合では、わずか35敗しか喫していない。

 準決勝でナダルと激突するゴフィンはこの日、第8シードのロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)に6-7(3-7)、6-2、6-2でフルセット勝ち。昨年のATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2017)ではナダルを倒しているが、同年にクレーで2度対戦した際には、いずれもストレートで苦杯をなめている。

 さらに同日には、第2シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)と第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)がそろって敗退し、ナダルの大会11度目の優勝の可能性が高まっている。

 ディミトロフは第5シードのパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta、スペイン)に3-6、6-7(4-7)、ティエムは19歳の新鋭ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)に3-6、2-6でストレート負け。世界ランク7位のティエムを相手に、最後は14ポイントを連取して準決勝への切符をつかんだ同63位のチチパスは、これがトップ10選手から挙げたキャリア2勝目となった。(c)AFP