【4月13日 AFP】ナイジェリア北東部でイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」によって拉致された子どもの数は2013年以降、1000人を超えると、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)が13日に報告した。

 同国ボルノ(Borno)州チボク(Chibok)の全寮制学校が襲撃され、女子生徒276人が集団拉致された事件から4年の節目を迎えたこの日、ユニセフは声明を発表。13年以来、ナイジェリア北東部で、ボコ・ハラムによって拉致された子ども1000人以上のうち276人は、14年にチボクの全寮制学校から連れ去られた少女たちだと述べた。

 ユニセフ・ナイジェリア事務所のモハメド・マリック・フォール(Mohamed Malick Fall)代表は「学校を襲撃し生徒を連れ去ることを繰り返すボコ・ハラムの犯行は、非常に不道徳で受け入れがたい」と非難した。

 同国北東部で強硬なイスラム法に基づく国家の樹立を目指すボコ・ハラムが引き起こした戦闘や襲撃では、これまでに少なくとも2万人が死亡、200万人が避難民となっている。

 ボコ・ハラムは特に世俗教育に従ったカリキュラムを実施している学校を狙って襲撃を繰り返している。ボコ・ハラムとは現地のハウサ(Hausa)語で「西洋の教育は罪」という意味だ。

 ユニセフの統計では2009年以降、ボコ・ハラムの襲撃で少なくとも教師2295人が殺害され、1400か所の学校が破壊されたという。(c)AFP