【4月10日 AFP】自転車ロードレースのワンデークラシック、パリ~ルーベ(Paris-Roubaix 2018)のレース中に、ベルギーのミハエル・ホーラールツ(Michael Goolaerts)選手が心停止により23歳の若さで死亡する事故があったことを受け、自転車競技界では9日、各方面から哀悼の意が示された。

 8日に行われたレースで、ホーラールツ選手はコース名物として知られる石畳区間の一部を通り過ぎたあとに落車し、意識を失い呼吸も停止している状態で見つかった。現場では救命措置が行われたものの蘇生せず、フランス北部リール(Lille)の病院に搬送された後、家族や所属チームのベランダス・ヴィレムス・クレーラン(Veranda's Willems Crelan)に見守られながら「心停止」で亡くなった。

 当日の事故映像と確認されたユーチューブ(YouTube)の動画では、ホーラールツ選手がカーブを曲がり切れずに高速で芝の土手に横滑りする様子が映し出されていた。今回の事故を捜査している仏北部カンブレ(Cambrai)の検察当局は、詳しい死因を調べるために数日中に検視が行われることを明かし、「仮報告書によると死因は心臓疾患であり、それが落車の原因になったことは間違いない。落車によって死に至ったのではない」と述べた。

「これは犯罪捜査ではない。疑われるような不正行為もないまま、23歳の若者が突然亡くなっていることから、その予期せぬ死の原因を解明するために調査するものである」

 全長257キロメートルに及ぶレースの100キロ地点で悲劇に遭遇したホーラールツ選手の事故に関して、警察はベランダス・ヴィレムス・クレーランに同選手が使用していた自転車やヘルメットを捜査官に提出するように求めている。