【4月9日 AFP】(更新、写真追加)国営シリア・アラブ通信(SANA)は9日、シリア中部の軍事空港にミサイルが数発撃ち込まれ、複数の死傷者が出ていると報じた。米国防総省はシリアへの空爆は行っていないと否定している。

 SANAによると、ミサイルが撃ち込まれたのは中部ホムス(Homs)県のタイフル(Tayfur)空港。軍事筋の話として死者と負傷者が出たと伝えているが、具体的な死傷者数は明らかにしていない。

 これに先立ち、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はシリアで反体制派の拠点に対する化学兵器によるとみられる攻撃があったことを受け、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権やその同盟国は「大きな代償を払う」と警告していた。

 しかし、米国防総省は「現時点ではシリアに空爆を行っていない」と関与を否定。「引き続き状況を注視し、化学兵器を使う者の責任を問う外交努力を支援する」としている。

 化学兵器を使ったとみられる攻撃は7日、首都ダマスカス郊外の東グータ(Eastern Ghouta)のドゥマ(Douma)で発生し、数十人が死亡した。トランプ氏とエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は8日の電話協議で、ミサイル攻撃の報道に先立ち、両国による「合同の強力な対応」を申し合わせていた。(c)AFP