■ゲームが引き起こす社会の課題解決に

 また、「Eスポーツを含むコンピューターゲームに参加する人口が急速に増えている。昔のゲーム世代は今や、40~50代。さらに時間が経てば、すべての世代の人がゲームで遊んだことがある時代がやって来る。学生たちが将来社会に出て、ゲームに関する問題を解決する立場になることだってあるだろう」と陳教授は続ける。

 ゲームが青少年に及ぼす影響は大きくなっており、賛否両論ある。確かに、目先の利益ばかりを優先して、たくさんの子どもを巻き込んでいるゲームも中には存在する。

 しかし、悪いのは企業だけではない。子どもが騒ぐからといってすぐにiPad(アイパッド)を手渡して遊ばせていると、2~3日もすればもう手放せなくなっている。企業、保護者、政府が多角的に取り組まなければならない問題だ。

「2017年中国ゲーム業界発展報告」によると、中国ゲーム市場の実際の売上高は2036億1000万元(約3兆4474億2000万円)に上り、世界2位の米国に5億ドル(約533億円)の差をつけ、世界トップとなった。

 ゲーム業界の急成長に伴い、徐々に教育に取り入れられるのはまったく不思議なことではない。2016年に教育部が発表した大学など高等教育機関が実施すべき履修科目のリストに、「Eスポーツと管理」が体育系の科目として認められるなど、新たに13のコンピューターゲームに関する科目がリストアップされている。(c)東方新報/AFPBB News