【3月29日 AFP】27日に行われたサッカー国際親善試合のアルゼンチン戦でハットトリックを達成したイスコ(Isco Alarcon)が28日、スペイン代表としてプレーする喜びを語る一方、所属するレアル・マドリード(Real Madrid)のジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督からは信頼を得られていないと感じていると明かした。

 リオネル・メッシ(Lionel Messi)不在のアルゼンチンにスペインが6-1で大勝したワンダ・メトロポリターノ(Wanda Metropolitano)での一戦で、イスコはハットトリックを決めて主役となった。

 スペインを率いるフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)監督からチームの中心に据えられているイスコは、W杯ロシア大会(2018 World Cup)ではジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)、ダビド・シルバ(David Silva)と前線のトライアングルを形成するものとみられている。

 しかし、ジダン監督からは代表でのような信頼を勝ち取っていないイスコは、レアルでマルコ・アセンシオ(Marco Asensio)やルーカス・バスケス(Lucas Vazquez)の陰に隠れてベンチを温める機会が多くなっている。

「ロペテギは時間ごとに、試合ごとに自信を与えてくれる」と話す25歳のイスコは、「マドリードでは選手が必要とする信頼を得られていない。恐らく問題は自分にあるのだろうが、チームには素晴らしい選手がそろっていて、ジダンの信頼は得られていない」

 イスコは昨年9月にレアルと5年契約を結んだが、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)やトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)が関心を示していると伝えられるなど、引く手あまたのため、移籍を決断するかもしれない。

「クラブで主役としてプレーしていない場合や、継続してプレーできていない場合、代表での試合で活気づく」

「ここ(スペイン代表)では監督に信頼されている。ハードワークすること、進化すること、そしてクラブと代表で先発することへの熱い気持ちを持っている」「スタートラインにいると感じているし、自分がいい選手だということを証明したい」

■代表復帰のコスタがアピールに成功

 試合で使用されたボールを脇に抱えてスタジアムを後にしたイスコと同様、先制点を決めて本大会でのワントップに名乗りを上げたコスタにとっても素晴らしい夜となった。

 チェルシー(Chelsea)からアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に移籍して試合に出場することができなかった期間、ロペテギ監督はコスタを代表に招集していなかったが、ロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)、イアゴ・アスパス(Iago Aspas)、そして調子を落としているアルバロ・モラタ(Alvaro Morata)ではなく、今となってはコスタがワントップのポールポジションにつけている。

「スペイン代表に呼ばれなかった9か月間は気分が悪かった」「知っての通り6か月間ピッチに立てなかったが、プレーを再開すれば戻って来られるチャンスがあるのは分かっていた。ここにいることができてハッピーだ」

 コスタは先制点のシーンで相手GKセルヒオ・ロメロ(Sergio Romero)と接触しピッチの外に運ばれたが、週末のデポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)戦の出場は問題ないとしている。

「日曜日(4月1日)にはプレーできるだろう。ぶつかったがアイシングするだけで終わりさ」 (c)AFP/Tom ALLNUTT