【3月28日 AFP】サッカー国際親善試合は27日、各地で行われ、スペインはイスコ(Isco Alarcon)のハットトリックなどでアルゼンチンに6-1で大勝し、今夏のW杯ロシア大会(2018 World Cup)へ向けてその強さを盛大にアピールした。

 スペインは前半12分、代表戦8試合ぶりの先発出場を果たしたジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)が相手DFラインの間を破って先制点を決めると、同27分にはイスコが追加点を記録。しかしアルゼンチンも、ニコラス・オタメンディ(Nicolas Otamendi)が1点を返して前半を折り返した。

 迎えた後半、スペインはイスコがこの日2得点目となるゴールを決めると、続けてティアゴ・アルカンタラ(Thiago Alcantara)がチーム4点目を奪取。さらに途中出場のイアゴ・アスパス(Iago Aspas)がGKダビド・デ・ヘア(David de Gea)からのパスで抜け出してゴールを決め、最後は後半29分、イスコがハットトリックを達成してゴールラッシュを締めくくった。

 スペインのフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)監督は「前回ファイナリスト相手の勝利に、とても満足している。相手は素晴らしい歴史を持つチームだ。とはいえ、これで何かが変わるわけではない。本大会ではいつだって勝ち点0からのスタートだ」と話した。

 FWのメンバー争いでは、コスタが先制点を挙げ、途中出場したアスパスが1ゴール3アシストを記録した中で、アルバロ・モラタ(Alvaro Morata)の存在感が希薄になっている。ロペテギ監督は「きょうはジエゴを選択した。彼には先発の機会が必要だと考えたからだ。後半はジエゴに少し問題が発生したので、イアゴを見たいと思った。2人には非常に自信を持っている。もっとも、それは代表に来るどの選手に対しても同じだ」と話した。

 スペインが止めようのない攻撃力を見せた一方で、ロシア大会で優勝を目指すアルゼンチンは守備が崩壊。大会開幕まであと3か月を切る中で、大きな課題が露呈したアルゼンチンのホルヘ・サンパオリ(Jorge Sampaoli)監督は「私が責任を取らなくてはならない」とコメントした。

 サンパオリ監督としては、やはりエースのリオネル・メッシ(Lionel Messi)に頼るしかないかもしれない。太ももの張りを訴えているメッシは、この日はベンチメンバーにも入らず、スタンドから試合を観戦。メッシの状態について指揮官は「チームと練習し、良い一週間を過ごしたが、まだ脚に違和感がある」と述べた。

 セルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)とアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)も負傷で不在だったが、アルゼンチンの問題は攻撃よりも、コスタやイスコ、マルコ・アセンシオ(Marco Asensio)をまったくつかまえられず、相手にチャンスを量産された守備面にあった。(c)AFP/Tom ALLNUTT