【3月28日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2018)は27日、男子シングルス4回戦が行われ、大会第5シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)は6-4、6-2で第22シードのフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic、セルビア)を下し、準々決勝へ駒を進めた。

 熱狂的なファンの応援を受けるデルポトロは、第1セット1-4から9ゲームを連取するなどして勝利。かつての姿を取り戻し、前週のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2018)でもタイトルを手にした29歳は、来年の会場移転を控え、今年が最後となるキービスケーン(Key Biscayne)でのマイアミ・オープンで再び見事なプレーを見せた。

「ここでのプレーは南米の選手にとって特別。私自身もキービスケーンでの最後のプレーを楽しんでいる」というデルポトロは「たくさんのアルゼンチンのファンがここに住んでいるのを知っている。彼らとは本当に距離が近いんだ。寂しくなる」と語った。

 この日は強風が吹き荒れるコンディションに選手が一日中悩まされ、世界ランキング27位のクライノビッチと初対戦した元全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)覇者のデルポトロも「テニスをするには、本当にひどい天気だった。ボールを100パーセント感じられなかったし、ベースラインから打てなかった」と話すなど、リズムをつかむのに少し時間がかかった。

 それでも「明日には調子が上がっている自信がある。いい天気がコート上での感触を良くしてくれるだろう」と続けるデルポトロは次戦、4強入りをかけてミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)と顔を合わせる。第20シードのラオニッチは同日、ジェレミー・シャーディ(Jeremy Chardy、フランス)に6-3、6-4でストレート勝ちを収めている。

 BNPパリバ・オープンでは準決勝でラオニッチを破っているデルポトロは「インディアンウェルズ(Indian Wells、BNPパリバ・オープン)の時とは異なる試合になるだろう」「ミロスは良くなってきているし、非常に安定したプレーをしている。今大会で優勝する可能性だってある。体の状態と自分のレベルを知る良い試合になる」と語った。

「プレッシャーは感じていない。ただひたすら自分の道を歩み続け、どこまで遠くへ行けるか見るだけだ。ランキングとかについては考えていない。とにかくキービスケーンではこれが最後になるということだけだ」

 一方、第2シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)は6-7(0-7)、3-6で第14シードのジョン・イズナー(John Isner、米国)にストレート負け。この結果、デルポトロが勝ち残りを決めている選手の中でトップシードとなっている。

 計12本のエースをたたき込むなど、ファーストサーブで85パーセントのポイント獲得率を記録し、試合時間87分で2014年の全米オープン覇者チリッチを撃破したビッグサーバーのイズナーは、準々決勝で第19シードのチョン・ヒョン(Hyeon Chung、韓国)と対戦する。(c)AFP