【2月6日 東方新報】身を切るように冷たい風が吹いていても、中国・上海ディズニーランド(Shanghai Disneyland)は変わらず、多くの来場者でごった返している。長時間並んでやっと自分の番が回って来たと思ったのもつかの間、「VIPツアー」客がどっと目の前に割り込んで来たら…。

 上海ディズニーランドの公式アプリケーション上で紹介されている「VIPツアー」サービスは2種類。一人当たり2700元(約4万6929円)の3時間コース(定員3~8人)と、一人当たり3000元(約5万2155円)の6時間コース(定員6~8人)。どちらにも専用のガイドが付く。寒空の下、アトラクションに並ぶことなく、ガイドがいつでも列の先頭まで案内してくれるというサービスだ。

 これに対し一般客からは、「上海ディズニーは法外な『割り込み料金』を取って、一般客の権利や利益を侵害しているのか」といった不満の声が上がっている。

 華東政法大学(ECUPL)の鐘剛(Zhong Gang)副教授は、「VIPツアーと一般客の並ぶ列を分けないのであれば、事前に告知すべきだ。告知なしに一般客の利益を侵害し、VIP客の特別な要求に応え、法外な利益を得ているのであれば、契約違反の疑いがある」と話す。

 上海ディズニーランドは、「VIPサービス」は開園当初からあるサービスで、世界のディズニーランドでも提供している」と反論。また、「上海ディズニーリゾート(Shanghai Disney Resort)は常にイノベーションを起こし、来園者に最高のサービスを提供してきた。昨年はディズニーランドのファストパスサービスの電子版をリリースし、入園してからでも携帯電話でファストパスの予約が無料でできるようになった」と説明している。(c)東方新報/AFPBB News