「有機シャンパン」 いまだブーム到来せず、その理由は
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■ボトル内のテロワール
環境を尊重するという有機農業を支える思想は、土壌や地形、気候のすべてが相まってワインの味に影響するというフランスの「テロワール」という概念とよく調和する。
環境への侵襲が少ない農業技術は、環境が持つ特徴をより良く反映したワインの生産につながる。「テロワールに歌わせるんだ」とシャンパーニュ地方のアンボネイ(Ambonnay)村で家族経営のワイナリーを営むエリック・ロデズ(Eric Rodez)氏は語り、「世界を律する時計ではなく、自然のリズムで暮らす」非常に「手のかかる」方法だと説明した。
こうした考えに少なくとも1社の大手シャンパンメーカーが関心を示した。ルイ・ロデレール(Louis Roederer)だ。
同社はブドウを自社栽培する大手メーカーの中ではめずらしく、240ヘクタール中10ヘクタールが有機認証を取得している。しかも、段階的にすべての畑を有機農業に転換する計画だ。