【1月5日 CNS】中国最大の配車アプリ「滴滴出行(Didi Chuxing)」は4日、ブラジルの同業最大手の「99」を買収したと発表した。これを機にさらに一歩踏み込んで99と協力し、中南米の消費者に便利なサービスを提供していくとした。

 滴滴と99は2017年1月、戦略的投資のために提携。この1年間で両社は技術面のほか、市場開拓やブラジル現地での運営に関して協業してきた。

 滴滴の程維(Cheng Wei)CEOは、「滴滴と99はこれまでの協業を通して十分な信頼関係を築いてきた。今後、両社はさらにブラジル、中南米でのサービス普及に力を入れたい」と話した。

 99のピーター・フェルナンデス(Peter Fernandez)CEOは、「滴滴出行の傘下企業として、ブラジルでの現地開拓を進め、消費者と運転手に、街中で価値を実感してもらいたい」と話した。

 滴滴によると、今後、両社はブラジルでの高度道路交通システムの市場進出を進め、消費者へのサービス提供だけでなく、運転手の雇用機会を増やし、ビッグデータに基づいた高度道路交通システムを都市に提供する計画だという。滴滴の程CEOは、「人工知能(AI)の構築と高度道路交通システムのイノベーションへの投資を継続しながら、多様化する海外での運営と協業を通して、積極的に世界の交通システムと自動車業界の改革を推進していく」と述べた。

 滴滴はこれまでに世界の同業7社と提携しており、ネットワークサービスは世界1000都市、世界人口の60%に提供されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News